【永久保存版】傷病手当金の申請条件をまとめてみたよ

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病気やケガで会社を休んだときは傷病手当金が受けられます

A さん
病気やケガで会社を休んだ場合、一定の条件を満たすことによって傷病手当金を受けられることをご存知ですか?意外と知られていないこの傷病手当金。傷病手当金がもらえる条件などを詳しくご紹介していきます。
傷病手当金(しょうびょうてあてきん)とは、健康保険法などを根拠に各種共済組合や健康保険などの被保険者が負傷や疾病によって仕事が出来なくなった場合に療養中の生活保障として支給してくれる制度のことを言います。雇用保険にある傷病手当と名前がそっくりなのですが、傷病手当金と傷病手当とはまた別物になります。雇用保険にある傷病手当とは、仕事を辞めて求職中の人がケガや病気によって働くことが出来ない状態が15日間以上続く場合に支給されるものです。

傷病手当金の条件

1.業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること

傷病手当金をもらう条件その1です。

健康保険給付として受ける療養だけではなく、自分のお金で診療を受けた場合でも働くことが出来ないことについて証明することが出来れば傷病手当金支給の対象になります。

また、自宅療養の期間についても支給対象となるのがポイントです。

ただし、”業務上””通勤災害”によるものだったり、”病気とは見なされないもの”などは対象外になってしまいます。

業務上・通勤災害によるもの=労災保険の給付対象だったり、病気とは見なされないもの=美容整形などのことを言います。あくまでも業務外の事由によるケガや病気の療養のための休業であることが条件となります。

働くことが出来ない証明として、医師の診断書などが有効です。”全治1週間の治療を要す”などの診断書を提出することによって支給を受けることが出来るようになります。

自宅療養も含まれるため、入院をしていなくてもこの条件を満たすことが出来るので是非覚えておきましょう。保険外の診療でも仕事が出来ないんです、という医師による証明書があれば支給される!ということになります。

2.仕事に就くことができないこと

傷病手当金をもらう条件その2です。

※業務上や通勤途中によるケガや病気は労災保険の対象となってしまうのと、美容整形などは病気とは見なされないので支給対象外になってしまいます。

療養中、療養のために仕事をすることが無理な場合でも支給を受けることができます。労務不能、と言います。

労務不能とは、被保険者がこれまでしてきた仕事が出来ない状態のことを言います。労務不能であるかどうかは医師の診断書や意見、被保険者の業務内容やその他の条件などを考慮して判断されます。

労務不能の状態かどうかは、自己申告・自己判断で決定するものではないことを覚えておきましょう。業務内容や、職種などを考慮して”第三者である医師”が意見をし、判断をするのです。

ですので、「これは仕事が出来ない状態だ!傷病手当金を支給してください!」ということは出来ません。

仕事に就くことができないとき、お医者さんに診断書を書いてもらって会社や事業所などに提出しましょう。

自己判断で「仕事が出来ない」と言って休んでしまっても療養の必要があった状態だとは認められなくなってしまうので注意が必要になります。

更に、後述する待機3日は含まれないのでこちらも注意が必要になります。

3.連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと

ケガや病気によって休み始めた最初の3日間は”待機期間”と呼ばれています。この待機期間中には傷病手当金が支給されないんです。

連続3日間仕事を休んだら待機期間が成立して、休んだ4日目から傷病手当金が支給されるというシステムになっているからなのです。この待機期間の成立を”待機完成”と言います。

連続して3日間休むことがポイント

A.1日休み→1日出勤→2日休み→1日出勤
B.3日休み→1日出勤→5日休み→2日出勤
C.2日休み→1日出勤→3日休み→4日休み

A さん
この状態だと、A.では待機期間が成立せずに支給を受けることが出来ません。ですが、B.とC.の場合は3日間休みが挟まれているため待機期間が成立して傷病手当金支給の対象となります。傷病手当金は、何日出勤したのかではなく3日休んだかどうかが重要なポイントになるのです。

ちなみに、休みは、有給休暇や公休(土日祝などもともとの休日のこと)、欠勤どれでも休みとしてカウントします。休んでいる最中に給料の支払いがあったかどうかは問われません。

また、業務時間の中で労災には当てはまらないケガや病気で早退しても対象で、この早退した日を待機期間の1日としてカウントします。

4.休業した期間について給与の支払いがないこと

傷病手当金というのは、ケガや病気による療養中でお給料をもらうことが出来ない期間中の生活費を保障してくれる制度になります。そのため、有給などを利用して療養中に給料が発生している時には傷病手当金を支給されないのです。

ですが、休業中のお給料の金額が傷病手当金の支給額よりも少ない場合はその差額を受け取ることができます!

健康保険に入っていても、退職後の任意継続被保険者である期間中に発生したケガや病気で療養しているときは、傷病手当金の対象外になります。

この任意継続被保険者制度というのは、一定の条件を満たすことによって退職をした後でも最長2年間引き続き健康保険に加入することが出来る制度になります。

任意継続被保険者となるための条件とは、

・資格喪失日の前日までに”継続して2ヶ月以上の被保険者期間”があること。
・資格喪失日から”20日以内に”申請すること。ただし、20日目が営業日ではない場合は翌営業日まで。

この申請は、自宅住所を管轄している全国健康保険協会の都道府県支部で行います。ただ、この任意継続被保険者制度にはメリットとデメリットが存在します。

任意継続被保険者になると保険料は全額自己負担になるので保険料は(退職時の場合)2倍になります。

ただ、健康保険料は上限が設定されているので在職中に差し引かれた金額と変わらない人もいれば、国民健康保険に加入するよりも保険料を安く抑えることが出来るのがポイントです。)

傷病手当金が支給される期間は?

傷病手当金が支給される期間は、ケガや病気によって3日間連続で会社を休んだ後の4日目から支給されて、最大で1年6ヶ月間支給されます。

たとえば、療養のために休職してたけどケガや病気の症状が軽くなったから一度復職、傷病手当金の支給対象外になった後に同じ病気やケガのためにもう一度休職した場合でも最初の支給開始日から最長1年6ヶ月間までの支給になります。

待機期間(欠勤3日間)→待機完成(欠勤4日目~)傷病手当金支給開始→復職→欠勤(支給開始)→待機完成から1年6ヶ月以上の欠勤は不支給(対象外)ということになります。

また、一度復職して出勤した場合、給料の支払いがあった期間も1年6ヶ月の中に含まれるため、傷病手当金は一度支給されると待ったなし!ということになるのです。

ただし、ケガや病気が治ったと診断されて復職した場合、長期間なんの問題もなく出勤してたのにまた同じケガや病気になった場合は再度傷病手当金の支給が認められるケースもあります。

この支給期間について、支給金額と同じように独自の制度を持っていて、傷病手当金の支給期間を延長してくれる夢のような健康保険組合もあるので傷病手当金の支給を受ける場合は事前に調べておくと安心ですよ。

傷病手当の支給額は?

一番気になるのは、傷病手当の支給額になると思います。

1日当たりに支給される金額は決まっています。

(支給開始以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額)÷30日×2/3

これが1日当たりに支給される金額となります。

支給開始日というのは、”一番最初に給付が支給された日”のことを言います。

※支給開始日以前の期間が12ヶ月未満の場合

・支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額

・28万円(当該年度の前年度9月30日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額)
の双方を比べて少ないほうの金額を使って上記の式で計算します。

※支給開始日以前に12ヶ月の標準報酬月額がある場合

支給開始日以前の12ヶ月(平成27年7月~平成28年6月)の各月の標準報酬月額を合算して平均額を計算します。

たとえば、
【支給開始以前】
平成27年4月1日(月額26万円5ヶ月):資格取得→→平成27年9月(月額30万円10ヶ月)

【支給開始日移行】
平成28年6月1日支給開始日

この場合は、
(26万円×2ヶ月+30万円×10ヶ月)÷12ヶ月÷30日×2/3=支給日額6,520円
となります。

※30日で割ったところで1の位が四捨五入されます。
※2/3で計算した金額に小数点がある場合は小数点第1位が四捨五入されます。

健康保険組合によっては、上記の金額+αで支給されるという独自の制度を設けている事もあります!自分が加入している健康保険組合にこういった制度があるかどうかも調べておきましょう。

傷病手当金が支給停止される場合は?

かなり万能!これは申請しなきゃ損ね!と思われる傷病手当金なのですが、支給を打ち切られる場合があることもあります。

傷病手当金が受け取れる期間が残っていても(支給開始から1年6ヶ月経っていなくても)、同時に厚生年金保険法による障害厚生年金(これは、国民年金の障害基礎年金も含みます)を受けることが出来るようになった場合、傷病手当金の支給は打ち切られてしまうのです。

また、資格を喪失してからの継続給付受給者が老年厚生年金などを需給している場合も傷病手当金を受けることが出来ないようになっています。

ただ、いずれの場合でも年金などの金額が傷病手当金の金額を下回る場合はその差額が支給されるシステムになっているので安心ですね。

傷病手当金の支給停止される場合はまだあります。

そもそも傷病手当金は”療養のため労務不能である”ということが前提にあります。ですので、会社を休んでいる間にアルバイトをした場合、保険者が「労務不能じゃないですよねこれ」と判断をした場合、傷病手当金が支給停止になります。

ちょっとした内職であれば、労務不能と判断される場合もありますが、これから始めようと思っているアルバイトがちょっとした内職程度でないと判断されると支給停止になってしまうという事になります。

また、女性が出産手当金と傷病手当金の双方を受け取れる状態の場合、出産手当金のほうが優先されるため重複で受け取ることができません。

傷病手当金申請方法

傷病手当金について詳しく知ったところで、今度は傷病手当金を受け取るための申請手続きと必要書類などを詳しくご説明していきます。

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傷病手当金は雇用保険ではなく健康保険のシステムとなるので、放っておいても会社が勝手に自動的に手続きしてくれそうなイメージもあります。ですが、傷病手当金については自分で申請をしなければならないのです。

ケガや病気により、療養が必要になった場合

1.所属する会社に連絡をして、傷病手当金の申請書を用意。
2.会社とお医者さんに、申請書への記入をお願いする。
3.健康保険組合や協会けんぽに上記の書類を提出する。

順にご説明!

1.療養期間が長引きそうな場合、まずは療養期間中に有給休暇を取るのか、欠勤をして傷病手当金を受け取るのかを会社の担当者と話し合います。

※申請書は協会けんぽのホームページからDLするか、協会けんぽの窓口でもらえます。また、商工会議所や年金事務所などに置いてあることもあります。

※有給休暇を利用する場合は傷病手当金を貰えません!

※この傷病手当金の制度を利用したことのない会社の場合、”傷病手当金の書類を書いてください”とお願いしてもスムーズに記入できないケースもあります。事前に相談するようにしましょう。

2.申請書の中にある会社とお医者さんに記入してもらう欄に記入をお願いしましょう。

ポイントは、傷病手当金を申請したい期間の最終日か給与の締め日が終わってからお医者さん→会社の順番で記入をお願いすることです!

※初回申請時にはタイムカードや賃金台帳のコピーを添付する必要があります。会社で用意できるので、会社に用意しておいてもらいましょう。

※申請したい期間が終わってしまう前に申請書を記入してもらってしまった場合、”見込み”の記入になってしまうため「〇月×日~確かに労務不能の状態でした」という証明をすることが出来ません!!

ですので、傷病手当金は受け取ることが出来ないのです。傷病手当金を申請する場合は、必ず「〇月×日~〇月△日まで労務不能の状態でした」という事実を記入する必要があります!これは、傷病手当金が労務不能だった後、事後で支給されるものだからなのです。

3.利用する人によっては、傷病手当金の申請書だけではなく他の書類が必要になることもあるのでこちらも教会けんぽに事前に問い合わせておきましょう。

傷病手当金申請書以外で必要になることの多い書類の一例は、
・交通事故によるケガは第三者の行為による傷病届
・障害厚生年金を受け取っている場合は年金額が分かる証明書のコピー

書類の提出方法は、全国健康保険協会の窓口へ直接提出か、郵送のいずれかを利用できます。全国健康保険協会(協会けんぽ)の都道府県別支部は各都道府県に1つずつあるのですが近所に無い場合は郵送がラクチンです。

また、所属している会社によっては、事業主証明欄を記入した後に担当者から郵送提出をしてくれることもあるので事前に聞いておきましょう。

傷病手当金は、労務不能の事後に申請をして2年間さかのぼることができます!

申請書をコピーすると、1回につき数か月分の傷病手当金を申請できるようになっています!

ですが、やっぱり1日でも早く確保したいのが傷病手当金です。数か月分を溜めて申請するよりも、給与締め日ごとに申請するのがオススメです。

申請からおよそ一ヶ月程度で指定した任意の口座に傷病手当金が振り込まれるシステムになっています。

傷病手当金支給日は、申請してからおよそ一ヶ月程度掛かります。

この一ヶ月間で審査が行われて支給されるのかの可否が決まるわけです。全国健康保険協会では申請受付から10営業日を支給日とする事を目標にしてはいるのですが、書類の不備があったりするとますます支給日が遅くなってしまうのです。

早く受け取りたい場合は、確実に書類を用意しておくことは勿論、会社の担当者に事前に連絡しておくことも大切なのです。

そして、傷病手当金の時効というのは2年になります。

1日単位で時効が発生するので、2年前までに傷病手当金がもらえるような療養期間があった場合、時効になってしまう前に早め早めの申請を行いましょう。

また、申請書をコピーすることによって、1回で数か月分もの傷病手当金を申請することができるのもポイントです!

そのため、療養期間中の傷病手当金を一度に請求することができるので是非、思い当たる方は申請書を用意してまとめて請求してみてはいかがでしょうか。

必要なもの:傷病手当金の申請用紙、タイムカードや賃金台帳コピー、場合によって傷病届や年金額が分かる証明書のコピーとなります。

傷病手当金の申請条件 まとめ

A さん
他の年金や給付金と重複して受け取ることの出来ない傷病手当金ですが、さかのぼって2年前の申請も可能なので思い当たる方は是非申請を行ってみてはいかがでしょうか。

また、失業給付を受けていない場合ケガや病気によって退職してしまった方でも傷病手当金を受け取ることができるのです。

この場合、”既に傷病手当金を受け取っている場合は支給開始から1年6ヶ月以内であること””退職後もケガや病気によって労務不能な状態で失業給付を受けていないこと””退職した日に労務不能で出勤できず、傷病手当金をもらっているか支給される条件を満たしていること””健康保険の加入期間が退職日までに継続して1年以上あること”が条件となります。

ただ、退職後に一旦就労可能な状態になると傷病手当金は支給されなくなってしまうのでこちらも併せて覚えておきましょう。

社会保険に加入している人の最大の特権とも言えるこの制度、実は知らない人も多いようです。

申請が通ればお給料の2/3が1年6ヶ月間支給される上に、条件を満たすことによって退職後でも受け取ることができる魅力的な制度!

他の給付金を受ける場合は金額が調整されたり支給停止になることはあるものの、そういった給付金を受け取っていない方はお給料2/3をもらえるのでかなりオススメです!

会社ではなく、自分で書類を用意して申請する必要はあるものの、知っておいて絶対に損はない健康保険の制度になります。

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